親子(60代お父様、30代娘さん)へのインタビュー

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親子(60代お父様、30代娘さん)へのインタビュー

──今日は、親子でArcoに通ってくださっているお二人に色々とお話を伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!

父:よろしくお願いします!
娘:よろしくお願いします!

──さて、まずは娘さん(以下Oさん)のほうに。Oさんは9年前の2010年にうちの教室にいらっしゃいました。今でもよく覚えているのですが、チェロを始めようと思ったきっかけはドラマ「101回目のプロポーズ」を観て・・・とおっしゃいましたよね(笑)浅野温子演じる薫が、チェロ奏者だったんですよね。小学生の時あのドラマを観て、ずっとチェロに憧れていた、と。

はい(笑)でも、私の音楽の原体験って何だろう?って考えてみると、それは父だったんですよね。子供の頃家にはクラシックのカセットがたくさんあったんです。車の中でヴィヴァルディ、ベートーベンのシンフォニー5番、モーツァルトとかをかけ流していて。

私が小学生の頃N響アワーを観るような変わった子供だったのは、今考えると父の影響だったんだなぁと思って。そして小3で101回目のプロポーズを観て。

──なんだ、そんな素敵な原体験があったとは(笑)その後は中学でブラスに入っていたんでしたっけ?

はい、チェロをやりたかったけれど、中学にはブラスバンドしかなくて。チェロに音域が近いトロンボーンをやりました。大学オケも入りたかったけど、それも叶わず。

こうやって、私は死ぬときに「チェロをやりたかったのに・・・」と思いたくない!後悔したくない!そう思って、先生のところに飛び込みました。

──いや〜、どの生徒さんとお話してても思うんだけど、Oさんの音楽人生の軌跡に少しでも私も交えたことが本当に嬉しいです。一期一会ですね。

ではOさんにそんな素敵な影響を与えたお父様(以下Hさん)の音楽歴もお聞きしたいのですが^^

えぇ、僕は元々中学1年生の時、独学でクラシックギターをやってました。だけど右手の薬指を突き指してしまって、できなくなってしまったんです。

それから大学の時はもっぱら聴く専門。ラジオのFMからエアチェックしましてね、それをカセットテープに録音するわけです。

──お!さっきのOさんの話につながりましたね(笑)

はい、カセットテープは百何十本とありましたよ。それから高校生の時は指揮者の朝比奈さんが好きで、まぁ学生の身分ですからそんなに頻繁には通えなかったですけど、大阪のオーケストラのコンサートに足を運んだりしてました。

社会人になってからは仕事が忙しくて余裕ありませんでしたが、4年前に定年を迎えて、もう一回楽器を弾いて楽しみたいと思ったのがきっかけです。ちょうど娘がチェロやってたので、じゃあ同じ楽器やってみようかなと。

──親子で同じ楽器を習うなんてほんとに素敵ですよね〜。練習していてわからないことがあったらお互いに聞いたりできるし、メリットたくさんだと思います。

そうですね。一番僕が良いなと思うことは、楽器のメンテナンスは娘がやってくれるところですね(笑)弦を交換する時なんかは私がA線切っちゃったりするんで、ペグ回しとかそういうのは全部娘にやってもらうんです。

私がいるからパパはいつまで経ってもできるようにならないんじゃない?弦の交換も、何回も切って失敗してこそ上手くなって自分で巻けるようになるっていつも父に言ってるんですけど(笑)

こうやっていつも娘にはお叱りを受けるんです。

──なんて微笑ましいんでしょう(笑)お二人はお互いにライバル意識みたいなのはあるんですか?

いや、それは特にないですね♪
ないですね。

──楽しそうで何よりです♪楽器は親子で共有してらっしゃいますが、練習の時取り合いになったりとかは?

いえ、娘のほうが仕事で忙しくてなかなか練習できないので、それは大丈夫です。

だいたい朝の7:00〜8:00まで、窓の隙間から音が漏れないようにスポンジを貼って、床には消音マットを敷いてその上にエンドピンストッパーを置いて弾いています。

──防音対策もご自分でバッチリされていますね。確かに早朝練習となると必要ですね。

Oさんにお聞きします。Oさんは私と同い年、今はお子さんが4歳になり、バリバリのワーキングママさんをされていますが、子育てしながら仕事もして、となるとやっぱりなかなかチェロの練習時間のやりくりって難しいんじゃない?そのへんどうですか?

そうですね〜、子供が産まれる前は週末に中野ゼロホールのリハーサル室を借りて練習してました。部屋は10畳くらいで、だいたい土日の9:00〜11:00までの2時間借りて、600円くらいでしたかね〜?

Arcoのおさらい会前は2コマ取ったり、3コマ取ったり、おさらい会当日は音楽スタジオみたいなところを夜明けから取ったりして頑張ってました。

──お仕事で多忙なのに趣味のチェロも一生懸命やっていて、一人の女性として本当に素敵だと思う。

今は子供も産まれて、忙しいから週1回45分くらいしか練習できないです。やっぱり圧倒的に練習時間は減りました。でも、唯一の自分の時間がチェロの時間だから、一生懸命時間は作りたいと思ってます。父がチェロを始めたことで実家にチェロ部屋もできたので^^

子供と向き合える時間も少ないので、私がチェロを練習する時間に子供ともっと接したらいいのかなと思うこともありますけど、やっぱり私も少しは息抜きして楽しくママしていたほうが、子供にとって良いんじゃないかなと思いますね。

子供が手を離れてからもう一度習おうかなと思ったこともあったけど、点線みたいでも細く長く続けることに意味があると私は思っているので、楽器はやめる気はないですね。老後まで弾きたい!

──私も子供がいるのでその忙しさは痛いほどよくわかります。息抜きって大事。生徒さんたちを見ていると、私も何か趣味が欲しい、自分の時間が欲しいって思うことあるなぁ。

私にとって音楽は生活の一部なので、音楽が純粋な趣味とも思えないんだけど、じゃあ他に何か趣味を持ちたいと思ったとき、音楽よりも好きになれるものって結局ないんだよね。だから、やっぱりArcoでこうして皆さんと音楽人生を共に歩めてることがある意味私の大好きな趣味なのかも、と最近思ったりします。なので、末長く続けてくださいね。私のためにも(笑)

はい(笑)!!

──音楽しているとお子さんにも良い影響ありますよね♪息子ちゃんの反応は?

私は時間さえあればyoutubeでチェロの動画ばっかり観ているし、ママは音楽が好きっていうのはわかってると思いますけど、だからと言って本人が好きになっているわけではないですね(笑)

──うむ・・・そこはきっとこれから芽が出るんだよ、これから(笑)

そうですね、息子も音楽好きになってくれたらいいなぁと密かに待ってます^^

──OさんとHさん親子のようにね。3世代で。

ところで、一昨年のおさらい会で念願の親子アンサンブルが実現しましたよね。どうでしたか?確かあの時Hさんはチェロをはじめて1年目、Oさんのほうは7年目だったから、経験の開きがありましたけど、難しかった?

そうですね、自分で楽しんでるだけじゃなく、人と演奏する経験というのが楽しかったですね。演奏で対話する体験というのははじめてだったので。

私は一応ブラスでの合奏の経験はあったので、父とデュオをやるのはなんか新鮮な感じでしたね(笑)それよりは、私としては父と一緒にコンサートに行くようになったり、話題が増えたことが嬉しいなと思って。父がチェロを始める前はそういうのなかったので、接点ができたというか。

──おさらい会でのデュオ演奏、すごく素敵でした。父の愛の通奏低音が娘を包み込み、娘のメロディーが父を引っ張る・・・世の父娘の理想像でしょう!

今はHさんのほうが練習時間たくさんとれるから、お二人の差が少しずつ縮まってきたかと思いますが?

えーーーー!!!(汗)

──さらに上達したらこんな曲やってみたいとか、夢とかありますか?

娘はバッハが好きっていうんですけど、バッハは神様が出てくるじゃないですか。人間がちっぽけに見えちゃうっていうか、人間が全面に出てるほうが僕は好きなんです。だからベートーベンなんかをやりたいですね。古典が好き。

──Arcoのレッスンはどうですか?

はい、楽しんでます。僕はクラシックギターもそうだったけど、ひとりで弾くのが好きなんで、弾くこと自体、チェロを楽しむこと自体が目指すところですね。

さっきも言いましたけど、私にとっては自分の時間の確保、レッスンに行くことに意味があるので、先生にはこれからもずっとお世話になると思うので(笑)
よろしくお願いします^^あ、バッハはずっと弾いていきたいです!

──こちらこそよろしくお願いします!今日は親子インタビューにご協力いただき、ありがとうございました^^

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