こんなお悩みに答えます。ピアノ教室や音楽教室に通っているなら、年に1回くらいは発表会があるもの。
人前にでて演奏するのが楽しくてしょうがないという人ならワクワクするイベントかもしれませんが、シャイな性格だったり人の視線が苦手という人ならちょっと参加を躊躇してしまいますよね。
中には「今のままじゃ恥ずかしいから、もうちょっと上手くなってからにしよう」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。もしくは、家の都合や学校の行事でどうしても出られないというケースもあるでしょう。
そんな時、
「発表会をお休みするなんてアリなの?」
「大人になってまで発表会なんて出たくない・・・」
「どうやってお断りするのが上手なやり方かな?」
なんて思うものではないでしょうか。
そこで、このページではそんなお悩みに答える内容でお伝えしていきます。
「音楽教室の発表会を不参加」これってアリ?
これはアリです。というか、先に予定が入っているならもう仕方ないですよね。
「そんなのナシだ!」と私が言ったところでどうにもなりませんし、生徒さんが困り果てるだけです。
ただ、中には不参加の意思を伝えると不機嫌になってしまったり、怒ってしまう先生もいらっしゃるとのこと。
正直、理由による
発表会の欠席を先生が納得するかどうかは、結局のところその理由によります。
たとえば家族の結婚式とか、学校の遠足が入っている場合はそちらを優先せざるを得ないですよね。
そうではなく、
「人前に出る自信がない」
「まだ下手だから出たくない」
「上手な人と一緒の舞台に立つのが恥ずかしい」
発表会の参加は強制じゃないけど、うまくなるための絶好の機会
そもそも発表会はその名の通り、今まで練習とレッスンを積み重ねてきた成果を発表する場です。
ひとつの大事な区切りだし、目標でもある。人前で演奏する機会があるからこそ、自分のできる範囲で最高のパフォーマンスを求めて頑張れるものだと思います。
楽器が最初から上手だった人は1人もいないし、「恥ずかしい」という気持ちは少し楽器が上達したところで変わりません。つまり、恥をかいてなんぼ。
だったら、いつ発表会出るんですか!?
というわけで、恥ずかしがらずにできるだけ発表会は積極的に参加していただきたいのが本音です。
だって、発表会を踏むことが妙に自信につながったりします。他の人の上手な演奏を聴いて刺激を受け、「いつかあんな風に私も弾いてみたい!」と思うようになったりします。
その人のチェロ歴が仮に3年くらい先輩だったなら、ちゃんと練習していれば3年後あなたは同じ曲を同じように弾けるようになってる可能性が高いんですよ?
このように、長い目で見て目標設定のイメージがつくのも発表会のメリットです。
ちなみにArcoチェロ教室では発表会の参加は自由です
ここまで「発表会にはなるべく出た方がいい」という立ち位置ですすめてきましたが、とはいえどうしても人前に立つのが苦手という方もいらっしゃるはず。
「一人で弾いているだけで十分」
「家で自分の世界に入れる喜びがある」
という場合もあるでしょう。それは尊重しますし、実は私もあまり舞台に立つのが好きじゃないのでよく分かる部分もあります(笑)
そんな方が発表会の時期にストレスになってしまわないように、うちのチェロ教室では特に原則参加とはしていません。あくまでも自由意志で、「出たい人が出る」というスタンスを取っています。
楽しいはずの趣味でストレスを感じてほしくない。
発表会のほかに、もっとカジュアルな会もあります
発表会に出なかったとしても、Arcoチェロ教室では通常の発表会の他にこんなイベントがあります。
- おさらい会
- アンサンブル発表会
この二つはどちらかというとカジュアルな会です。
おさらい会はホールじゃなく練習室での開催ですし、服装もそこまでドレッシーにしなくてもOK。身内だけの勉強会のようなイメージですね。
アンサンブル発表会は、生徒さん同士で4人のカルテットを組み(組み合わせはバランスを考えてこちらでうまいこと組みます)、何回かのアンサンブルレッスンをしてからみんなで本番、という感じです。
「発表会に出たいけど、気後れして出られない」という方にとってはこういった機会が複数あるのはいいのかなと思っています。
世間の音楽教室で「発表会は原則参加」が多い理由
ところで、ちまたのピアノ教室などでは発表会が「原則参加」というところも多いはず。
これってどうしてなの?と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
というわけで教室を運営する側の人間として、思っていることや裏事情をぶっちゃけてみたいと思います。
「上手くなってほしい!」という熱心な先生かもです
先ほどお伝えしたように、発表会は楽器がめちゃくちゃ上達するチャンス。このメリットを知っているからこそ、先生は「特別な理由がない限り発表会は出ましょうね♪」としているのだと思います。
案外、人前に出るのが苦手でもやってみればけっこう普通に演奏できたりするもの。これが自信になって楽しくなってくることがあります。
もし万が一本番で失敗してしまってもそれはそれで良い経験。「次はどうすればうまく弾けるかな?」という感じで改善できますからね。
この良いサイクルを回して生徒さんに上手くなってもらうために、発表会は原則参加の方向なのかもしれません。
やっぱり大人数で華やかに開催したいです
発表会といえば生徒さんの晴れ舞台ですが、実はそれって先生にとっても同じです。
自分の教室の発表会の参加者が多くて盛り上がっていれば、やっぱり先生としては嬉しいものなんですね。
だから、なるべく多くの生徒さんに発表会は参加してほしいもの。生徒さんみんなで盛り上げていきたい、という思いがあると思います。
【残念】発表会で儲ける先生がいます
発表会は生徒さんから参加費を集めて、会場費や施設費その他もろもろの諸経費をまかなっています・・・が、残念なことにここで儲けようという先生も中にはいらっしゃるようですね。
そういう先生からすれば、生徒さん一人ひとりが・・・言葉を選ばずに言うと「金づる」みたいなもの。「先に予定が入っていてやむを得ず不参加の相談をしたところ、先生に激怒された💦」なんていうのはこのタイプかもしれません。
- 参加費がやたら高い
- 発表会に出ないと対応が冷たくなる
こういった場合は教室を移ることを考えてみてもいいかもしれません。(レッスン内容がとにかく素晴らしいならいいですが)
どうしても不参加になる場合の上手な断り方
最後に、どうしても教室の発表会に参加できない時の上手な断り方についてお伝えします。
先に予定が入っている場合はそれをシンプルに伝えるだけなのでいいですが、問題は「出れるけど出たくない」という場合ですよね。ポイントは3つあります。
- できるだけ早くお断りする
- うそを言ってもいいけど・・・
- できれば直接お話しする
出来るだけ早くお断りする
もし発表会に不参加なら、決定はできるだけ早くした方がネガティブな印象が軽くて済みます。
逆に「ちょっとまだ分かりません」みたいな感じでギリギリまで引き伸ばすと、その分だけ「断りの力」が大きくなってしまうので注意しましょう。
うそを言ってもいいけど・・・
「出たくない」とかじゃなく「ちょっとその日は仕事の予定がありまして」なんて言いたいもの。
つまり嘘の予定を言うということですが、もちろんそれは大人の作法としてありです。
とはいえ、その理由でいくとこれから発表会があるたびに毎回うその理由を考えないといけませんよね。
これもなかなか辛いので、もし今後発表会に出るつもりがないのであれば理由を正直にお話ししておいた方がいいのではないかとも思います。
できれば直接お話しする
メールやLINEではなく、直接レッスンで先生とお会いした時に話しましょう。
「お断り」というのは若干ネガティブな内容ですが、直接会って話せば良くも悪くも時間が経つと忘れてしまうもの。逆にメールやLINEだとずっと文章が残り続けますし、文章では顔が見えなければ声のトーンも分かりません。
つまり印象がどう伝わるか分からないので、できるだけ顔を合わせてお話しするべきかと思います。
まとめ
今回は「音楽教室の発表会、不参加っていいの?」というテーマでお伝えしてきました。
一応私も現役のチェロ講師なので、先生という立場から思うところを話せたのではないかと思っています。
もしも何かの理由で発表会に出たくない、という場合はぜひ参考にしてくださいね。
それではまた!