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音楽教室の開き方〜開業するために準備することって何?流れと手順を解説

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音楽教室の開き方〜開業するために準備することって何?流れと手順を解説

音楽教室を開業したい。でも開き方ってどうするんだろう・・・必要な準備とか手続きがあったら手順を知りたいです。

こんな疑問にお答えします。

音楽教室は自分の楽器のスキルを有効活用できる仕事ですし、社会貢献にもなるビジネスです。普段は演奏の仕事がメインという人にとっては貴重なサブ収入になるでしょうし、教えるのをメインでいきたい人にとっては大きなチャンスとも言えるでしょう。

そんな音楽教室ですが、開業するってなかなかハードルが高いように感じるもの。そこで、音楽教室を開業する時の疑問や不安を少しでも解消できればと思ってこの記事を執筆しました。

もりさき
というわけで、こんにちは!「素敵な音楽教室の作り方」のもりなです。私自身、自宅で音楽教室を開業して15年ほどのキャリアを持っています。

教室を開業する時に必要なものって、以外と少ないです。色々と新しく購入して気分を新たにスタートするのもいいですが、まずは今持っているもので小さく始めるのがリスクも少なくておすすめですよ。

ちょっと長い記事になってしまいますが、どうぞ最後までご覧ください。
それではまいります!

音楽教室を開業する時の手順

まずは音楽教室を開業する時の手順について。めちゃくちゃ簡単ですが、以下の流れです。

  • 開業届けを提出する
  • 生徒さんを集める
  • レッスン開始

これだけ。

開業届けって必要なの?

ぶっちゃけ、開業届けは出さなくても特におとがめはありませんが・・・とはいえ、もしも音楽教室の利益がしっかり出て確定申告をするようになった時、開業届けを出していれば青色申告ができます。

青色申告は白色申告よりも基礎控除額が優遇されているので、ぜひ青色にしておきたいところですよね。

開業届の提出はぜんぜん面倒な手続きではなく、むしろあっけないくらい簡単。税務署で書類を書いてだせば5分とかで終わります。

気持ち的にも「私は個人事業主になるんだ!」という感じでテンションが上がるので、出しておくことをおすすめします。

音楽教室の先生って資格は必要?

必要ないです。

「趣味でピアノをやりたい人」よりもうまかったらとりあえずOKだと思います。音楽大学を卒業していないピアノの先生もたくさんいらっしゃいますよ。

講師プロフィールに「◯◯音楽大学卒業」と書いてあったらまぁ箔はつきますが、特になくても大丈夫ですからね。

もし何かしら資格的なものが欲しかったら、ヤマハのグレードを取るという方法もあります。一応、ヤマハの先生になるには4級を持っていればOKのようですね。

「音楽力に関する自己研鑽の状況」に付加される要件

ピアノまたはエレクトーン演奏グレード4級、および指導グレード4級以上を取得していること(応募時点)

参考ーヤマハグレード

これで多少なりとも先生としての信頼性がアップするかもしれません。

音楽教室を開業するために必要なもの

「開業」というと、なんだかお金がたくさんかかりそう・・・なイメージがありますよね。

でも開業資金がどれだけかかるかは人によります。場合によってはほとんどお金をかけずに音楽教室を始めることができますよ。

というわけで音楽教室をはじめるにあたって最低限必要なものは以下の2つだけです。

  • レッスン部屋
  • 楽器
  • 生徒さんを集客するツール

レッスン部屋

レッスンするにはレッスン室が必要ですよね。

※最近はSkypeやZOOMといったインターネットのビデオ通話システムを利用してのオンラインレッスンも流行ってきていますが、いきなりこれに取り組もうという人もいないはずなので今回は割愛。

まず、自宅が楽器の演奏OKなら部屋をきれいに整えるだけですぐにレッスンができます。

自宅がマンションのような集合住宅の場合、楽器の演奏は大抵NG。そこで防音室を入れる工事が必要になります

防音室は色々なサイズがあります。できるだけ広い部屋のほうが快適にレッスンできますが、グランドピアノを入れる場合は最低でも3畳から。信頼性が高いものというと以下の2つになるでしょう。

  • ヤマハ:アビテックス 3畳/¥1,240,000〜
  • カワイ:ナサール 3畳/¥1,060,000〜

はい、高いですよね・・・このへんの防音室は中古のものもあるので、もしどうしても安く手に入れたい場合は検討してもいいかもです。「アビテックス 中古」などと検索するとわりとたくさん出てきます。

ちなみに、防音工事をしたからとって完全とはいえません。集合住宅の場合はお隣さんにちょっとは音が聴こえている可能性があります。近隣の方と関係が悪くなったりトラブルに発展しないためにも、あらかじめお断りを入れておくなど配慮しておいてくださいね。

【注意点】マンションの場合は管理規約を確認しよう

賃貸マンションにアビテックスを入れるのは難しい場合があるので大家さんに要確認ですが、分譲マンションであっても管理規約は確認したほうがいいです。

というのも、防音室を入れること自体は問題なかったとしてもそこで音楽教室を営業してはいけないケースがあるからです。

要は「みんな静かに暮らしたいからこのマンションでは商売しないでね♪」ということなんですね。

これを確認しないと、高いお金を払って防音室を入れたのに自分の練習にしか使えないという悲しい結末になりますのでご注意を。

自宅以外でレッスンする方法もある

「防音室高すぎるよ・・・」という方は、まず最初は自宅以外でのレッスンを検討してみては?

具体的には、スタジオを借りてレッスンする方法があります。ピアノではなく弦楽器、管楽器のようなソロ楽器だったら極端な話、カラオケボックスでもレッスンできますよ(実際にこのパターンで生徒さんをとっていた知り合いもいます。)。

もしくは生徒さんの自宅にうかがう「出張レッスン」という方法もありですね。

自宅でレッスンするための障壁が高いのであれば、まず外でやればいいんです。最初からお金をかけすぎずに小さく始めるのがいいでしょう。

もりさき
もしあなたが一人暮らしの女性だったら、自宅の教室に男性の生徒さんを招き入れるのは抵抗があるはず。そんな場合にも自宅以外でレッスンするのはおすすめです。

ちなみに私は自宅でレッスンしています

現在の私は一戸建てに住んでいて、1室をレッスン室として使っている状況です。そこまで大迷惑というほど音が響かない楽器なので、特に防音工事はしていません。

そのかわり近隣の方には季節のご挨拶を欠かさないよう気をつけています。

楽器

ピアノ教室ってやっぱりグランドピアノじゃないとだめ?[/st-kaiwa1]
と、こんな疑問もあるかもしれません。個人的にはアップライトでまずやってみてもいいと思います。
アップライトでレッスンしている先生は他にもいらっしゃいますし、あくまで必須ではないかと。

もちろんグランドピアノを用意できるならそれに越したことはないので、可能であれば購入を検討してみてくださいね。そこまで大きいサイズは必要なく、小さいグランドピアノでもいいはずです。

ちなみにグランドピアノを部屋に入れる場合は自宅の床も補強工事が必要になる可能性が大です。これから新築するという方はぜひ最初からやっておきましょう。

もりさき
私は自宅を新築する時、「グランドピアノは入れないからいいや」と思って補強工事しませんでした。でも、息子がピアノを習っているので「将来必要になるのかなとドキドキしています(汗)

また、ピアノ以外のソロ楽器の方もなるべく体験用の楽器を準備しておきましょう。「楽器持ってないからとりあえず触ってみたい」というノリで体験レッスンにいらっしゃることも多いです。

自分の楽器をその時だけ貸すのもありですが、扱いに慣れていない人に自分の大切な楽器を持たせるって、少し不安じゃないですか?

これも高いものでなくてOKなので、体験用の楽器はあったほうがいいと思います。
※私の音楽教室には子供用から大人用まで揃っています。

体験用の楽器

 生徒さんを集客するツール

レッ スンできる環境が整ったら、次は生徒さんを募集するための準備です。

まずはホームページを作りましょう。あなたも何か新しく習い事を始めようとしたとき、とりあえずスマホで検索しますよね。

ホームページは最強の集客ツール。ネット集客が成功すればあなたはほぼ何もしなくても勝手に生徒さんが増えていきます。集客ツールとしてホームページはとても効率がいいので、ぜひ検討してくださいね。

ちなみに私は音楽教室に特化した専用のホームページ作成をしています。もしも「ホームページ、自分でやるの難しそう・・」という感じであればお力になるので、気軽に相談してくださいね。

【自作が最強】音楽教室・ピアノ教室のホームページは自分で作成しよう!【作り方・手順を完全解説】

どんな集客方法をとっても、結局は検索される

あなたがチラシや新聞広告といった紙媒体の宣伝を考えていたとして、仮にチラシを見た人があなたの教室に興味を持ったとしても、結局のところその人はホームページを検索します。

そこであなたのホームページが見栄えよく素敵な感じに仕上がっていたら、その人は安心して問い合わせをしてきてくれます。

これは口コミによる集客でも一緒。ホームページさえ持っていれば、たとえばママさん同士の会話で「◯◯さんがピアノ教室はじめたらしいわよ、ホームページのURL送っとくね」なんていう風に、気軽にメールやLINEでシェアしてもらえるメリットもありますよね

このように、ホームページは名刺がわりとして活躍してくれます。当サイトでは素敵な教室のホームページを作るための情報もたくさん掲載しているので、参考にしつつ自分で作ってみるのもおすすめです。

もりさき
ちなみに先にいっておくと、アメブロといった無料ブログはおすすめしません。その理由は別記事にまとめているので参考にしてくださいね。

【無料ブログはおすすめしません】音楽教室のホームページはワードプレス一択という話

ちなみに開業する時にかかったお金は控えておきましょう

音楽教室を立ち上げる時に使ったお金は経費として計上できます。

防音工事をしたりピアノを買ったり、高額な買い物だったら減価償却費となりますし、ホームページを作る時のレンタルサーバー代やドメイン代など細かい費用も開業のための諸経費にできるので、かかったお金は領収書にして保管しておきましょう。

雇われ講師と比べて、やることが多いです

自分で音楽教室を開業する流れをざざっと解説してきました。もしかしたら、「けっこうやること多いな・・・」という感じだったかもしれません。

そうなんです。音楽教室を自分ではじめるって、シンプルではありますが実はやることが多いです。

なにしろ楽器のレッスンだけしていればいいわけじゃなく、環境を整えたり集客したりお金の計算をしたりしないといけないですからね。

でも、だからこそ経営の感覚が身につくのも開業のメリットです。税金のことなども少し詳しくなったり、勉強になることも多いのでチャレンジする価値はあります。

もしピアノ講師の経験がないならアルバイトするのもあり

とはいえ「いきなり開業ってやっぱハードル高いな・・・」という方がいらっしゃるかもしれません。

この場合はまず雇われ講師を経験してイメージを掴むのもアリだと思います。

音楽教室の中にはたくさんの講師を抱えて手広く展開しているところもあるので、まずはアルバイトのような形でもレッスンさせてもらって経験を積みましょう。

もちろんただレッスンをするだけでなく、どのように経営を回しているのか、どんなサービスが生徒さんに受けがいいのか、などといった視点を持って、盗めるところは盗むスタンスがいいと思います。

まとめ〜自分の作りたい素敵な音楽教室にしましょう!

ちょっと長くなってしまいましたが、音楽教室の開き方ということで書いてきました。

せっかく楽器ができるなら、そのスキルを活かせる働き方をしてみましょう。

音楽教室の先生は世の中に音楽を広め、人の人生を豊かにする素敵な仕事だと思います。あなたらしい素敵な教室を作って、楽しく充実した日々を送れることを祈っています。

もりさき
私も現役の音楽教室講師なので、お互いに頑張りましょう。何かわからないことや困ったことがあったら、気軽にお問い合わせやコメントいただけたらと思います!

 

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